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テクニカル指標とは

テクニカル指標とは、相場の値動きや取引量などのデータを数値化して分析する方法です。テクニカル指標を使うことで、相場のトレンドや変化点、売買のタイミングなどを見つけることができます。テクニカル指標には、さまざまな種類がありますが、ここでは移動平均線、RSI、MACDの3つについて説明します。

移動平均線とは、一定期間の相場における終値の平均値の変化を表したものです。移動平均線は、相場の大きな流れや傾向を把握するのに適しています。移動平均線には、単純移動平均線(SMA)、指数平滑移動平均線(EMA)、加重移動平均線(WMA)などがありますが、その計算方法や特徴は異なります。

たとえ話で説明すると、移動平均線は相場の気温を測る温度計に似ています。気温は日々変化しますが、その日の最高気温や最低気温だけではその地域の気候を知ることはできません。そこで、過去数日間や数ヶ月間の気温の平均値を計算して、その地域の気温の傾向や季節を把握することができます。移動平均線も同様に、相場の値動きだけではなく、その期間の平均値を見ることで、相場のトレンドやサイクルを把握することができます。

移動平均線を使う際には、以下の点に注意しましょう。

- 移動平均線は過去のデータから計算されるため、実際の値動きよりも遅れて反映されます。そのため、移動平均線だけでは売買のタイミングを逃すことがあります。
- 移動平均線は期間を変えることで異なる特徴を持ちます。一般的には、期間が短いほど敏感に反応し、期間が長いほど鈍く反応します。また、期間が長いほど信頼性が高くなります。
- 移動平均線は複数本使うことで効果的になります。例えば、5日移動平均線と25日移動平均線を使って、両者が交差する点を売買のシグナルとする方法があります。これをゴールデンクロスデッドクロスと呼びます。

RSIとは、相対力指数(Relative Strength Index)の略で、相場が買われすぎか売られすぎかを判断する指標です。RSIは0から100までの値で表されますが、一般的には70以上は買われすぎ(オーバーボート)、30以下は売られすぎ(オーバーソールド)とみなされます。RSIは相場の反転点を見つけるのに適しています。

たとえ話で説明すると、RSIは相場の水分量を測る水分計に似ています。水分量は日々変化しますが、その日の水分量だけではその地域の乾燥度や湿度を知ることはできません。そこで、過去数日間の水分量の変化率を計算して、その地域の水分量の傾向や状態を把握することができます。RSIも同様に、相場の値動きだけではなく、その期間の値上がり率や値下がり率を見ることで、相場の強さや弱さを把握することができます。

RSIを使う際には、以下の点に注意しましょう。

- RSIはトレンドに従って値動きするため、トレンドが強い場合は買われすぎや売られすぎの状態が続くことがあります。そのため、RSIだけでは売買のタイミングを判断することは難しいです。
- RSIは期間を変えることで異なる特徴を持ちます。一般的には、期間が短いほど敏感に反応し、期間が長いほど鈍く反応します。また、期間が長いほど信頼性が高くなります。
- RSIは他の指標と組み合わせることで効果的になります。例えば、移動平均線とRSIを使って、移動平均線がトレンドの方向性を示し、RSIが反転点を示す方法があります。

MACDとは、移動平均収束拡散法(Moving Average Convergence Divergence)の略で、2つの移動平均線からトレンドの強さや方向性を測る指標です。MACDは3つの要素からなります。MACD線は短期移動平均線から長期移動平均線を引いたものです。シグナル線はMACD線の移動平均線です。ヒストグラムMACD線とシグナル線の差を棒グラフで表したものです。MACDは相場のトレンドや転換点を見つけるのに適しています。

たとえ話で説明すると、MACDは相場の速度と加速度を測る速度計と加速度計に似ています。速度と加速度は日々変化しますが、その日の速度や加速度だけではその地域の交通状況や事故発生率を知ることはできません。そこで、過去数日間の速度や加速度の変化率を計算して、その地域の交通状況や事故発生率の傾向や予測を把握することができます。MACDも同様に、相場の値動きだけではなく、その期間の値上がり率や値下がり率を見ることで、相場のトレンドや転換点を把握することができます。

MACDを使う際には、以下の点に注意しましょう。

- MACDは過去のデータから計算されるため、実際の値動きよりも遅れて反映されるため、移動平均線だけでは売買のタイミングを逃すことがあります。そのため、移動平均線はトレンドの方向性を確認するのに使い、売買のタイミングは他の指標と併用することがおすすめです。

RSIとMACDは、移動平均線と組み合わせることで効果的になる指標です。RSIは相場が買われすぎや売られすぎの状態を示し、MACDはトレンドの強さや転換点を示します。これらの指標を使うことで、移動平均線だけでは分からない相場の情報を補うことができます。

RSIとMACDを組み合わせた売買手法の例を以下に示します。

- RSIが70以上で買われすぎの状態になり、MACD線がシグナル線を下回ってデッドクロスした場合は、売りシグナルとなります。このとき、移動平均線も下向きになっていることを確認しましょう。
- RSIが30以下で売られすぎの状態になり、MACD線がシグナル線を上回ってゴールデンクロスした場合は、買いシグナルとなります。このとき、移動平均線も上向きになっていることを確認しましょう。

以下は、外国為替市場(FX)で米ドル/円(USD/JPY)のチャートにRSIとMACDを表示したものです¹。赤い矢印は売りシグナル、青い矢印は買いシグナルを示しています。移動平均線も併せて見ることで、トレンドの方向性や強さを判断することができます。

 

移動平均線、RSI、MACDテクニカル分析の基本的な指標ですが、それぞれ特徴や使い方が異なります。自分の投資スタイルや目的に合わせて、適切に利用することが大切です。また、テクニカル指標は必ずしも正確ではなく、時には予想外の動きや誤ったサインも発生します。だからこそ、常に注意深く観察し、他の分析方法や指標と併用することが大切です。

 

「テクニカル指標は道具であって目的ではない。相場の本質を見極めるべきだ。過信するな。失敗するな。相場は常に変化するものだからだ。柔軟に対応せよ。自分自身を信じろ。成功する投資家であれ」